報道によると、最近、消費者センターにオンラインの英会話教室に関するトラブルが増えているようです。
確かに昨今のIT化とグローバリゼーション化によって昔は、駅前留学と揶揄されたような高価格のビジネスモデルは姿を消したように思いますけれど・・・。
しかし、25分で100円という法外な、というよりも、激安を通り越して「クレージー」な値段に対して1年分の受講料を払ったら翌日には業者に連絡が取れなくなったというクレームが消費者センターに多数、寄せられているそうだ。
そもそも、英会話を習いたいというものはある程度高学歴の方々が挑まれることだと思う。なぜなら、英会話や外国語を新たにマスターしようという人たちは勉強が嫌いなわけがない。勉強が嫌いなのであれば、英語を学んでまでも、新しいスキルを身につけたり、趣味を高じようとしないと個人的には思います。
その高学歴の人たちが簡単にコロッと25分で100円の英会話教室にだまされてしまうのが本当に腑に落ちない。
少し、考えればわかることだろう。
教える立場からすれば、50分の授業で200円の報酬しか得ることができず、しかもその仲介に当たる業者に手数料を払えば手元にお金はほとんど残らない。
業者側からしても、一人の先生からの手数料がほんのわずかしかないのだ。
こんなものが商売として成り立つと思って、お金を払ってしまう消費者が私は個人的には悪いと思う。
何かを学ぶというのは非常に尊い行為だと思いますけど、この情報化社会でなんでもかんでも簡単に答えが出てしまう昨今、こんな簡単な詐欺にひっかかる消費者を保護する必要があるのでしょうか。
もちろん、老人、未成年という社会的弱者は保護しなければいけないと思いますが、外国語を学ぼうとする高学歴の人間は少し考えればわかることを、考えない、という思考停止状態をなんとかしなければいけないと思う。
日本人だと難しいと思っていた英会話
私は今となっては恥ずかしいのですが、自分の英語力に自信を持っていました。
受験で必要だったこともあり、英字新聞を流し読み程度になら読み解けるように学んできました。
しかし、リスニングで聞き取ることが難しかったこともあり、実際に英語圏の人とコミュニケーションをとるという意味で、英語力はないのではないかと思い始め、オンライン英会話を始めました。
教室に通うことは講義以外にも予定があり難しかったため、オンラインでの夜の英会話の授業を受けたのです。
その時に、単語を知っているということと、単語を伝えるということは全く違うことだと知りました。
私の伝えたいことがほぼ伝わらなかったのです。
まずイントネーション。単語の最初を強くするのか、上がり気味に発音するのか。
中途半端に受験英語を学ぶ際の【作業】としてイントネーションを学んでしまったために、へんなくせがついてしまっていました。
さらに【L】と【R】の発音の違いなども理解しているつもりでも実際に発するとうまく聞こえないということもわかりました。
先生にも「頭で考えるよりたくさん話していたら自然とできるようになるよ」と言われ、自分なりにできる限りたくさん話しました。
そしてある日、外国人の観光客にホームに停まっている電車の行き先を聞かれました。
以前の私ならば「わからない」と助けられませんでしたが、このときには何とかその人の言いたいことを理解できたので、行き先を調べ教えてあげることができました。
実際のコミュニケーションツールとしての英語力を身につけることはやはり「たくさん話すこと」なのだと実感できました。